使って分かった7人乗りミニバンタクシー配車の難易度

道路で流し営業を行っているタクシーは、ドライバー含め5人が乗車定員です。

ミニバンタクシー車内の様子

乗客5人以上でタクシーに乗ろうとした場合には2台で分けて乗車するか、7人乗りのミニバンタクシーに乗車することになります。

実は、7人乗りのミニバンタクシーといわれる営業車も流し営業しているものの、街中で見かけることはごくわずかです。

ミニバンタクシーの料金は通常5人乗りタクシーの約710円/kmに対して、900円/kmと少々高くなっており、台数も少ないためあまり街中でも見かけることはありません。

そんな7人乗りタクシーに実際に乗車して感じた点をまとめました。

ミニバンタクシーとハイヤーの違い

即時配車のミニバンタクシーと、完全予約制のニバンハイヤーは料金形態が異なります。

タクシーは道路上で乗車した地点から目的地までの料金を距離・時間で金額が発生しますが、ハイヤーは会社の出庫から帰庫までの時間の長さで金額が発生します。

そのため、ハイヤーのほうがタクシーよりも割高な金額設定になっています。

タクシーとハイヤーの金額設定の違い

そしてもう一つ異なる点は予約ができるかできないか、ということです。ハイヤーは数日前から予約ができますが、タクシーは直前にならないと空車状況を確認できません。

ハイヤーは基本的に接待時に使用されたりしますが、タクシーでも接待ほどかしこまりすぎない場面でないものの、電車移動では簡素すぎる…といった時の移動では、ミニバンタクシーを配車します。

予約は30分前から、迎車料金がかかる

仕事でのお付き合いで会食のため移動手段を確保したかったのですが乗車人数は6名。タクシー2台に分けて乗車できるものの、1台でまとまって移動ができた方が理想的でした。

まずはミニバンタクシー配車を行っているタクシー会社をネットで調べ、前日に配車の電話をしたところ配車は当日の30分前からしか予約を受け付けていないとのこと。

配車アプリではミニバンタクシーの選択肢や、人数指定などの項目がなかったため、改めて当日電話することに。

当日の30分前に手配の電話を掛け、目的の場所へ時間通りに7人乗りミニバンタクシーが到着。タクシードライバーは運転席から降りて、後部座席のアテンド、そして助手席部分の手動ドアを開けてくれます。

乗車待ちのミニバンタクシー

全員が乗車し終わると、ドライバーも運転席に戻り目的地の再確認。

電話配車時に目的地をすでに聞かれているのでこのタイミングで変更があればお伝えします。

迎車料金は410。メーター表示があり、すでに金額が表示された状態で実車ボタンを押して発車します。

車内には通常のタクシーと同じメーター表示と、カーナビ、無線マイクがついています。

清掃が行き届いた車内は快適で、経験を積んでいるドライバーの運転はとても乗り心地がよく、エンジン音や余計な雑音がないため、静かで会話に集中することができます。

降車時の料金支払いもクレジットカード・電子マネー・現金ほとんどに対応しており、スムーズに降車が完了しました。

即時配車はほとんどお断り。ミニバンタクシーの配車は難易度は高い

配車時に困ったことが、同様にミニバンタクシー配車依頼を複数社にした際、その日は即時配車できるタクシーは近くにおらず、すべて断られてしまったことです。

7人乗りミニバンタクシーの存在があまり知られていないのは、元々台数が少ないということもありますが、即時配車が困難な点が挙げられます。

アプリ以外で配車依頼をしようとすると、数十秒で完了することも、各タクシー会社へ問い合わせをしなければならないため、オペレーターまで繋がるまでの待ち時間、確認までの回答時間なども含め、ある程度余裕を持った時間でないと配車できないのです。

各社一律、事前予約ができないシステムになっているため配車できないリスクも考えられ、重要な接待には向かないため、少々値が張ってもハイヤーを手配することが望ましいと感じました。

7人乗りタクシーの配車をしたいなら

以上の話から5人以上での移動手段の確保ではタクシー複数移動のほか、配車可能性が高まる方法としては下記の選択肢があります。

  1. ドアマンが常時在中しているホテルの車寄せに配車依頼する
  2. ミニバンハイヤーを予約する

1.のホテルでは、観光バスなども停車する車寄せがある場所ではドアマンが常駐していたり、予約手配のためのベルマンが常駐しています。

ホテルの受付電話へ連絡すると、配車を担当しているデスクに回してくれて、そこからミニバンタクシーの配車依頼をすることができます。

時間と人数、目的地を伝えるだけで、本来私たちが自ら行っているタクシー会社への連絡、目的地場所の指示までを行ってくれます。

各タクシー会社へ連絡する必要がなく、混雑する時間帯でない限り配車を断られることもほとんどありません。

この方法がもっとも簡単で初心者にとってもスムーズな配車方法です。

ただ、近くにホテルがない場合がほとんどかと思いますので、そういった時には 2.のミニバンハイヤーを予約するという方法があります。

ミニバンハイヤーとは、時間制で予約可能なサービスです。

タクシーの料金のように乗った場所から目的地までの距離の代金ではなく、時間制ではありますが数日前から予約を済ませることができ、予め指定していた時間分を支払います。車内にメーター表示がないことも特徴です。

接待などで確実に確保しておきたい場合にはこの方法が活用できますが、ミニバンタクシーよりも料金は高くなります。

ハイヤー会社によっては当日の配車を受け付けてくれるところもありますので、急なシーンでも一度問い合わせてみるといいでしょう。

まとめ

  • ミニバンタクシーの定員は7人
  • 配車予約は30分前から電話での受付
  • 迎車料金がかかる
  • 5人乗りタクシーと比べ割高

ミニバンタクシーの配車はアプリが普及している5人乗りタクシーに比べて配車方法は難しく、使用頻度が低いとはいえ、ビジネスシーンで必要になることもあるため日常的に配車ができるようになるといいのですが、あまり普及できていないのが現状です。

ミニバンタクシーは比較的経験を積んでいるドライバーが多いため、運転や対応なども丁寧な印象があります。

今よりも配車が便利になり普及していくことで、利用客にとっても使いたいシーンが増えることになるので、アプリなどの機能によって配車にかかるネックな部分がさらに解消できると嬉しいですよね。

タクシー会社にとってもサービスを知っている既存のお客さまだけではなく、必要としている新規客との結びつきが増えることで実車の稼働率向上になると同時に、新たなニーズを知るきっかけにもなります。

タクシー業界のIT化も始まったばかりですので、今後さらに機能が増えていくことを願うばかりです。

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